
_edited.jpg)
彼らが建てたものを、私たちが保存します。
古民家保存協会イベント
経験や専門知識を共有し、会員相互で楽しむ機会は、私たちのコミュニティの中心です。
2025年以降、さまざまな種類のイベントが計画されており、皆さまからのアイデア、ご協力、ご参加を心より歓迎いたします。
イベントの詳細については、info@minkasociety.comまでお問い合わせください。
.jpeg)
Minka Meets
ワークショップ&セミナー

Minka Views
つどい
%20Matsumoto-based%20furniture%20maker%2C%20Tetsuo%20Fujiwara%2C%20shares%20his%20expertise%20a.jpg)
オンライン&対面式の職人によるワークショップ
%20Iacopo%20Torrini%20of%20Bartok%20design%20greeting%20visitos%20to%20his%20booth%20in%20the%20Min.jpg)
2025年国際
MinkaCon
4月19日のミンカ・ミート@KEIHOKUのチケットはこちらで購入できます。(当日券も別途500円で販売しています)
「ミンカ・ミート@KEIHOKU」
4月19日、京北のあうる京北ゼミナールハウスにて開催される
「Minka Meet @KEIHOKU」に、ぜひご参加ください。
当日は、伝統木工や土壁づくり、茅葺きなどの匠の技を体験できるセッション、そして新しい建築基準法のもとでの古民家保全に関するディスカッションや、日本および海外の文化遺産保護の取り組みをご紹介する貴重な機会をご用意しております。
また、地元の職人による手仕事が並ぶ「マーケットプレイス」もお楽しみください。茅葺職人の西尾治央さんや、OW Indigoによる藍染め体験など、さまざまな魅力的な出展者と出会うことができます。
【昼食と軽食について】
会場では食品の販売ができませんため、ご自身で昼食をご持参いただくか、チケット購入時にお弁当を事前注文いただけますようお願いいたします。
【宿泊をご希望の方へ】
会場のあうる京北ゼミナールハウスでは、お手頃な料金で宿泊が可能です。ご希望の方は、直接施設へご連絡ください(☎ 075-854-0216)。空室状況やその他ご不明な点がございましたら、info@minkasociety.com までご連絡いただけましたら、できる限りお手伝いさせていただきます。
本イベントは、古民家や建築文化への理解を深め、学び、交流しながら祝う知的で温かく、そして心に残る一日となることでしょう。どうぞ皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
お問い合わせ: info@minkasociety.com
【アクセス案内】
【お車でお越しの場合】
-
京都市内から国道162号線を北へ進んでいただき、約45分ほどで到着します。
-
「下中(しもなか)交差点」を左折してください。
-
会場となる建物のすぐ前に広い駐車場がございますので、案内表示に従ってお越しください。
【京都駅からバスをご利用の場合】
京都駅から周山(しゅうざん)バス停まで、京都市バス(JR西日本バス)が運行されています。
-
午前8:00発 → 午前9:26着の便をご利用ください。
-
事前に4月15日(月)までにご連絡いただけましたら、午前9:26に周山バス停までお迎えにあがります。また、イベント終了後には17:30発の京都駅行きのバスに間に合うよう、再び周山バス停までお送りします。
-
なお、周山バス停はこの路線の終点ですので、降車場所もわかりやすく安心です。
-
バス乗り場は京都駅の**烏丸口(北側)**を出てすぐ、JR3番のバス停です。
-
バス乗り場のエリアはタクシー乗り場の近くにあります。
-
バスの時刻表はこちらからご覧いただけます:
https://www.nishinihonjrbus.co.jp/route/kyoto/pdf/jikoku/takaokeihoku_20250322.pdf
-
ご不明な点やご質問がございましたら、info@minkasociety.com までお気軽にご連絡ください。
-
皆さまにお会いできるのを、心より楽しみにしております!



ケジュール一覧
概要スケジュール
9:30 - 10:20
-
受付・開会のご挨拶
10:30 - 12:00
-
日本の大工技術(金子良正)【SOGOセミナールーム】
-
伝統建築技術の保存について (ティンバーフレーマーズ・ギルド副会長 ジム・デサンティス氏 他)【201号室】
13:00 - 14:30
-
日本の大工技術 セッション1(金子良成)【SOGOセミナールーム】
-
古民家と新しい建築基準法について(日本古民家協会 鶴谷充男氏)【201号室】
15:00 - 16:30
-
日本の大工技術 セッション3(金子良成)【SOGOセミナールーム】
-
「これは石膏ボードとペンキではありません!— 機能的な民家の土壁」(エミリー・金子・レイノルズ)【201号室】
セッションと講演者

伝統木造建築の一日:3つのセッション
(金子良正)
10:30 - 12:00 第1セッション:「日本の伝統構法と西洋のティンバーフレーム構法の比較 – パート1」
本セッションでは、日本の伝統的な木造建築と西洋のティンバーフレーム構法の興味深い共通点と、構造的・設計的な違いについて探ります。両者に共通しているのは、木材への深い敬意と高い精度を求める職人技です。一方で、構造の組み方や設計思想、加工方法には大きな違いがあります。参加者の皆さまには、材料の選定から複雑な継手・仕口の技法に至るまで、それぞれの構法に込められた思想と美学をご紹介いたします。また、構造設計の基本、加工のプロセス、建て方の技術にも触れてまいります。
13:00 - 14:30 第2セッション:「日本の伝統構法と西洋のティンバーフレーム構法の比較 – パート2」
第1セッションの内容を踏まえ、さらに深く両者の構法の違いと魅力に迫ります。特に注目すべきは、両構法において極めて重要な技術である伝統的な刃物研ぎの解説と実演です。一本一本の正確な切り口を支えるこの技術は、熟練の職人にとって欠かせないスキルです。研ぎを通して道具と向き合う姿勢、そしてその道具が生み出す建築の精度を実感していただけます。
15:00 - 16:30 第3セッション:「日本の伝統的な墨付け・刻みの実演と質疑応答」
この実演セッションでは、日本の大工技術の核ともいえる「墨付け」と「刻み」の作業工程を、実際にご覧いただきます。釘や金物を使わずに木を組み上げるその技術には、緻密な測定、正確な印付け、熟練の加工が求められます。参加者の皆さまは、匠の手仕事を間近に体感し、なぜこの技法が何百年にもわたって受け継がれてきたのかを実感していただけることでしょう。セッションの最後には質疑応答の時間を設け、専門家との対話を通して理解をさらに深めていただけます。
講師紹介:金子良正(かねこ りょうせい)
金子良成氏は、職人(職人)であり棟梁でもあるベテランの大工です。日本の伝統構法と西洋のティンバーフレームの両方に精通し、40年以上にわたる実務経験を有しています。彼の信念は、「大工仕事の90%は問題解決である」というもの。そうした意味で、(古)民家はまさに問題解決の宝庫だと語ります。
2年前、彼は妻とともに京都の田舎にある築50年の古民家へ移住しました。これまでの人生経験を活かし、この美しく堅固な建物を、現代の家族にとってより快適な住まいへと進化させる方法を日々模索しています。


土壁」という建築の知恵:
地震と台風の国で受け継がれる技法
(エミリー・金子・レイノルズ)
日本の伝統的な壁の工法「土壁」は、英語では「mud wall(泥の壁)」と訳されますが、ここでいう「泥」とは、セメントではなく大地の土です。この土を、竹で編んだ下地(竹小舞)に何層にも塗り重ねていきます。竹小舞は木組みの構造にゆるやかに組み込まれており、柔軟でありながら強固な構造をつくり出します。お城やお寺でよく見られる白い仕上げは、塗装ではありません。クレジットカードほどの薄さの漆喰(しっくい)であり、石灰(石または貝)、海藻の糊、細い麻の繊維、水という4つの天然素材からつくられています。このように、自然素材を組み合わせた壁づくりの技術こそが、地震や台風の多い日本において、建築物が何世紀にもわたって残されてきた理由です。このトークでは、実物をご覧いただきながら、こうした工法の詳細をご紹介いたします。
講師紹介:エミリー・金子・レイノルズ
エミリー・カネコ・レイノルズ氏は、東京で生まれ育ち、幼い頃から日本語に親しんできました。10代後半の頃、アメリカにおいてパーマカルチャー思想の一環として自然建築に触れ、特に「土壁」の世界に強く惹かれました。そして20年前、日本にも独自の土壁文化があることを知り、深い感動を覚えました。それ以来、学びを深めながら、それを多くの方と分かち合うことをライフワークとしています。現在は、京都にある四代続く左官会社に勤務し、伝統的な土壁技術の継承と普及に尽力されています。著書には『日本の土壁:左官の技にふれる』(2009年)、『Sakan at Work: Japan’s Natural Plasters』(2019年・再刊予定)があります。また最近では、京都工芸繊維大学にて「土の建築」に関する博士課程を修了されました。現在は京都市北部の京北にて、大工であるご主人とともに暮らしておられ、古く美しい木と土の建築を修復するとともに、西洋と日本の技法を融合させた新たな木と土の住まいづくりにも取り組んでおられます。

講演:改正建築法と古民家のこれから
(鶴谷充男)
本セッションでは、一般社団法人 伝統再築士会 副会長であり、一級建築士・建築士事務所検査員でもある鶴谷充男氏をお迎えし、2025年4月に施行予定の新しい「古民家」関連法制度について、詳しく解説いただきます。この新たな法改正は、日本の伝統的な住まいに対する法的枠組みにおいて、大きな転換点となるものです。安全基準の現代化を図ると同時に、建物が持つ歴史的・文化的価値をいかに守るかが問われています。講演では、今回の法改正が現在の古民家所有者、あるいは将来的な購入希望者にとってどのような影響を及ぼすのか、また、それらの建物に関わる職人、建築士、保存活動に携わる方々にとっての実務的なポイントについて解説していただきます。具体的には、構造的適合性、耐震補強の要件、防火規制、そして修復事業に対する補助や支援制度などについて触れられます。講演後には、参加者の皆さまとの意見交換・質疑応答の時間も設けられ、今回の制度改正が古民家の保存と再生、そして地域活性化にどのような影響を与えるかについて、共に考える機会といたします。伝統建築に関心のある方、地域の未来を見据えた活動をされている方、文化遺産の保全に取り組まれている方にとって、今後の方向性を理解するうえで非常に有意義な機会となることでしょう。
講師紹介:鶴谷充男(つるたに みつお)
1968年、神戸市生まれ。一般社団法人日本古民家再生協会 副会長。一級建築士・建築士事務所検査員。私の最初の記憶は、大工さんが木を刻んでいる後ろ姿と、その朗らかな笑い声でした。祖父が営む建設会社の現場で、職人たちに囲まれて育ちました。地震の多い日本においては、現代住宅だけでなく伝統的な住宅においても、その性能向上は非常に重要であると感じています。住まいに関して不安やお困りごとがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。私たちは、日本各地で数多くの古民家の改修・再生にも携わっております。

パネルディスカッション:建築文化遺産と伝統建築技術の継承
について
(ジム・デサンティス氏[ティンバーフレーマーズ・ギルド]、
鶴谷充男氏・戸田幸志氏[一般社団法人全国古民家再生協会]、
ローレン・シャーフ氏・ヴィンス・ン氏
[Minka Preservation Society])
このパネルディスカッションでは、日本、北米、そしてその他の地域において、建築文化遺産の保存、伝統建築技術の継承、そして地域の再生に取り組む各団体の多様なアプローチについて探ります。ティンバーフレーマーズ・ギルド、一般社団法人全国古民家再生協会、一般社団法人Minka Preservation Societyの代表者が、それぞれの経験や知見、そして伝統建築を守りながら持続可能な地域づくりを進めるための戦略について語ります。
主なトピック:
-
保存と再活用:歴史的建築物を修復・再活用することによって、現代社会においても機能的で意味ある存在として活かす方法。
-
技術の継承と人材育成:伝統的な大工技術やティンバーフレーミングを次世代へと伝える取り組み。歴史的な職人技と現代の応用をつなぐ橋渡しとしての教育活動。
-
地域との連携と地方創生:文化遺産の保存が地域経済の活性化、新しい住民の誘致、そして文化観光の促進に果たす役割。
日本、北米、その他の国々のプロジェクトを紹介しながら、このディスカッションでは、異なる文化的背景における共通の課題と独自の機会を浮き彫りにします。参加者の皆さまには、協働、教育、革新的な修復活動を通じて、歴史的建築物が今後も地域社会の「生きた資産」として存在し続けるための重要なヒントをお持ち帰りいただけることでしょう。
ジム・デサンティス
ティンバーフレーマーズ・ギルドは、1997年に加入して以来、私の人生において非常に大切な存在となっています。以来、私はこのギルドをインスピレーション、仲間、そして学びの源として頼りにしてきました。プロジェクトへのボランティア参加や指導、毎年のウェスタン・カンファレンスへの出席(そして一度はイースタンにも)、さらにギルドの優れた出版物を通じて常に最新の実務知識を学んできました。教育機関でありながら職人組織でもあるギルドは、競争ではなく協働の精神でつながるという点において、他に類を見ない存在です。このような雰囲気と誠実さに満ちた文化は、ギルドの理念を象徴していると感じています。
鶴谷光生
鶴谷充男
1968年、神戸市生まれ。私は、一般社団法人全国古民家再生協会の副会長であり、一級建築士・建築士事務所検査員です。私の最初の記憶は、大工さんが木を刻む背中の大きさと、明るく笑う声でした。祖父が営む建設会社で、職人に囲まれて育ちました。地震が多い日本では、現代住宅も伝統住宅も共に性能向上が不可欠だと考えています。住まいに関して不安やご相談がありましたら、どうぞお気軽にお声かけください。私たちは全国各地で古民家の改修にも多く携わっております。
戸田幸志
戸田幸志氏は、日本における古民家の保存と再生に情熱を注ぐ実践者です。戸田工務店では、歴史ある木造建築の修復と再活用に力を注ぎ、日本の建築遺産を現代社会の中で「生きた文化」として残していく活動に取り組んでいます。その仕事は、歴史的な意匠と現代の暮らしのニーズとのバランスを大切にしながら、持続可能な保存を目指すものです。
また、戸田さんは全国古民家再生協会の積極的なメンバーであるとともに、Kominka Collectiveにおいても中心的な役割を担い、保存活動に携わる職人、建築士、地域のリーダーたちと連携しながら、伝統的住まいの再活用を推進しています。こうした取り組みを通じて、古民家に新たな命を吹き込み、地域の活性化と日本の建築文化に対する理解を深めることに貢献しています。
ローレン・シャーフ
ローレンは、能登半島の羽咋市北部にある1907年築の古民家に、スコットランド出身の夫、5匹の冒険好きな保護猫たち、そしてちょっとユニークなスタンダード・プードルと暮らしています。彼女とご主人はこの古民家をすべて自力で改修し、家具や内装にはアンティークやリサイクルショップの掘り出し物、手づくりのアイテム、そして少しだけ新しいものを組み合わせて仕上げました。また、彼女は将来的にできる限り自給自足を目指す、有機菜園家としても活動しています。
土壁を塗ったり、菜園のナメクジと格闘していない時は、あまり知られていない日本の地域を紹介し、文化と歴史を深く体験する旅を提案する旅行コンサルタントとしても活躍しています。
ヴィンス・ン
ヴィンスは2014年より、大阪や京都でカフェ、ゲストハウス、ホステルの運営など、ホスピタリティおよび観光業に携わってきました。現在は、コンサルタントとしてリモートワークを行う一方で、米作りも行うという生活のバランスを見出し、京都府の日本海側にある丹後半島の古民家へ移住しました。彼は現在、田舎暮らしを学びたい方や都会の喧騒から離れて心を癒したい方のために、有機農業と田舎体験プログラムの立ち上げに取り組んでいます。また、八坂神社神輿会のメンバーとしても活動しており、日本各地の神道のお祭りに神輿担ぎとして積極的に参加しています。


2025年
年次民家祭り
(愛知県新城市)
愛知・新城:11月7日~9日、愛知県民の森にて、民家や伝統建築に関するあらゆることを体験できる3日間にぜひご参加ください。一流の専門家によるプレゼンテーション、ワークショップ、実演、本の朗読、職人工房、出店、地元の民家見学、持続可能な林業見学など、盛りだくさんの内容です。
日本の伝統建築技術の保存や農村地域の活性化に情熱を傾ける人々と、楽しく和やかな雰囲気の中で交流できる素晴らしい機会となるでしょう。
